ダーウィンズゲーム   用語集

 

 

 

アイシークラウン #26〜

 コトリが所属している血盟。Dゲーム禁止令を受けて、関西への出稼ぎを決定した。

iP #34〜

 ハンティングゲームにおいて、命の重さを示すポイント。仕留めた獲物によって、得られるポイントが決められている。兎は1ポイント、狐は2ポイント、鹿は3ポイント、猪は5ポイント、狼は15ポイント、熊は30ポイント、大きな熊は50ポイント、人間(プレイヤー含む)は100ポイント、ドウメは200ポイント、BOSS(ドウメの女王)は1万ポイント。なおポイントは、その狩りに参加していた全員に平等に加算される(2人で鹿を仕留めれば2人に3ポイント入る)。

秋田会 #4〜

 エイスの襲撃に遭い、皆殺しにされた渋谷の暴力団。渋谷の裏社会を仕切っていたと思われる。

秋田グループ #39〜

 綾小路がアヤツジと名乗る際、経営しているという設定の会社。トリニティの審査をパスしている関係上、少なくとも存在はしていると思われる。

融解する世界(アクアレジア) #91〜

 口内で強力な酸液を生成し放出する、化学錬成系の超人級異能。神によれば対象を融解させるだけでなく同化の力もあるらしいが、詳細は不明。

火身焦熱(アグニドライブ) #17〜

 炎を全身に纏う事ができる、身体変化系の超人級異能。通常の発火能力者は念動系の遠隔形が多いので、このタイプは非常に珍しい。

黒山羊の王(アザゼル) #35〜

 思うままに物質へ任意の念動力を加える、強力な念動系の王級異能。相手を念動力で抑え込み拘束したり(不動力)、威嚇目的で気だけを飛ばしたりといった応用も効く。威力の大きさは対象との距離に反比例するものの、五感が及ぶ範囲全てで発動が可能。

万能薬(アスクレピオス) #31〜

 無からあらゆる化学物質を合成できる、化学錬成系の超人級異能。自分の周囲30cmまでなら、自由な位置に化学物質を生成できる。筋肉のリミッターを外す興奮剤で身体能力を上げる事もできるが、肉体への負担が大きいのか多用はできない模様。ちなみに実際に生成された(もしくは候補に挙がった)物質は、プロポフォールの特性カクテル、お手製ナパーム弾(モノメチルヒドラジン、テトラメチルヘキサン、トリクロロアルミニウム)、催涙ガス(クロロアセトフェノン)、神経ガス、糜爛ガス、窒息ガス、興奮剤(フェネチルアミン)、VXガス。

荒脛巾神社 #49〜

 日本邑に存在する神社で、アラバキの住居。

アルコーン #84〜

 至道が経営している大手通信会社。

王(アルファ) #59〜

 至道が頼みの綱にしている、正式に守護者権限を譲れる存在。要、龍、サクジ、イノリ、朱歌などが候補となっていたが、結果としてその役目はレインが請け負う事となった。

歪んだ天秤(アンバランス) #51〜

 他人の精神の安定を壊して認識を操る、精神操作系の超人級異能。罪悪感・恐怖心・不安・猜疑心・嫉妬といったネガティブな感情を増幅して冷静さを失わせ、感情に溺れた人間に都合の良い認識を刷り込んで状況を誤認させる。

鷹の目(イーグルハンティング) #64〜

 視力を強化できる、感覚拡張系の獣級異能。偵察に最適で1km先のコインの表裏さえも見分けられるほか、動体視力も上がるので常人には視認できない速度のものも見える。

異界渡りと仙郷傳説及び荒神力の關連についての研究 #86〜

 カムナギが学生時代に書いた、異界渡りと仙郷傳説を荒神力の観点から研究した論文。朱歌の求めに応じて、カムナギが資料として貸し出した。

異界渡りの儀 #68〜

 空渡りの祭儀・御戦祭とも呼ばれる、世界線Oの人間が時の流れの異なる平行世界に渡る祭儀。皇宮の地下に過去の全ての記録が壁画で残されているが、そこへ至る道は厳重に秘匿されており、限られた皇室関係者のみが立ち入ることを許されている。なお京から移築されたという最古の壁画は記録ではなく、千年前に卓越した遠見の使い手が描いたもので、世界線Nの渋谷の街並みと暴れるグリードLLが描かれている。いずれ訪れる最悪の災いであり、皇主が備えなければならない破局として、壁画の中で最も重要と伝承されている。ちなみに前回(200年前)の世界線Nにおける戦いでは、タムラ将軍率いる武士団に破れたとされている。実は儀式によらない自然発生の異界渡りも起きているらしいが、いずれも伝承のレベルで真偽すら怪しい上に場所も時間もバラバラで法則性が無い。強いて言うならば、蓬莱山という名で出てくる富士山に纏わる伝承が多いくらいである。

異次元カメラ #8〜

 宝探しゲーム開始に伴い、参加プレイヤーに配布された新機能。これで街中を写すとリングの在処が光るので、地図アプリの表示と併用してリングを探す事になる。またリングの種類判別や刻印された暗号の解読にも必要なので、ゲームクリアするためには必要不可欠。なおこれを通して見る街は廃墟となっており、別の世界枝の滅びた街並みを写していると思われるが詳細は不明。

イナホ銀行 #21〜

 東京都千代田区に本店を置く、3大メガバンクの一角を占める銀行。銀行番号001。要が王に嘘の取引を持ち掛けた際、ここの貸金庫に宝があると出まかせを伝えた。またスズネに渡された3億円の小切手の支払者は、この銀行の中央支店となっている。

魔炎の王(イフリート) #小説・4〜

 膨大な熱量を封じた魔炎を操る、念動系の王級異能。

風の通り路(ウインドブロー) #67〜

 空気の流れを自在に操る事ができる、念動系の超人級異能。力自体は強いものではないが、煙を吹き飛ばしたり毒ガスを標的のみに食らわせたりと用途は幅広い。

虚無の王(ヴォイドウォーカー) #51〜

 任意の空間を距離に関係なく繋げる事ができると思われる、念動系空間転移類・空間操作類の王級異能。防弾仕様の車内にいる標的を狙撃したり、彼我の距離を無視して相手に攻撃を仕掛けたりできる。また自分へ向けて飛んできた銃弾を、背後へ転移させることも可能。

金剛羅刹(ウォールアイアン) #23〜

 全身をタングステン鋼を超える硬度に変化させる、身体変化系の超人級異能。防御に有用なのは勿論の事、硬化した状態での突進は岩石程度なら粉々に破壊できるが、発動する際に一瞬の隙ができるのが難点。コントロールの難しい異能のようで、慣れるまでは扱いに苦労するらしい。

番犬(ウォッチドッグ) #11〜

 過去に死んだ愛犬を呼び出せる、念動系の獣級異能。その姿や声を見聞きできるのは能力者だけだが、実体は伴っているようで外敵の探知や他者への攻撃などは可能。また能力者と感覚を共有できるので、犬が感じた事は能力者にも伝わる。

狼の鼻(ウルフズハート) #19〜

 狼並みの鋭い嗅覚を得られる、感覚拡張系の獣級異能。グリードDを識別できる、貴重な異能の一つでもある。

UROBOROS #22〜

 池袋を本拠地としている血盟。サンセットレーベンズとエイスがクラン戦に入る直前、ダンジョウ拳闘倶楽部にクラン戦を仕掛けた。レインはエイスとの同盟を疑っていたが、真相は不明。

AGEラボ #22〜

 ジスランが盟主を務めている、米国メリーランド州にある研究所を本拠地としている血盟。判明しているメンバーはマリアのみ。Dゲームを探るCIAとは協力関係にあり、日本拠点の一つが壊滅した事で彼らも駆り出される事になった。経緯は不明だがケルベロスと協力関係を結んでおり、ジスランに先んじてマリアが訪日している。5年後には既にジスランも日本に住んでおり、サンセットレーベンズと協力関係を築いてよく知恵を貸している。

エイス #4〜

 王が盟主を務めている、渋谷を本拠地にしている血盟。メンバーはケイイチ、シグ、シンジ、キングウルフ、カズヤ他多数。元々はただの半グレ集団だったが、王がDゲームを始めてから急速に勢力を拡大し、秋田会を潰して渋谷の裏社会を牛耳った。渋谷を守る正義の血盟などと嘯いているが、欲望の赴くままに殺しすら平気で行う無法集団に過ぎない。背中に8を象ったウロボロスが描かれた、揃いのジャケットがトレードマークとなっている。宝探しゲームにおいて多くのメンバーを失いつつも、王が自分たちを出し抜いた要への報復に執着し、サンセットレーベンズと全面対決する事になる。

爆砕精神棒(エクスプロージョンショット) #68〜

 バットで打ったモノを吹き飛ばすと思われる、念動系の超人級異能。利き腕に威力は左右されないようで、左右両打ちが可能。

エンカウントバトル #5〜

 Dゲームにおける、プレイヤー同士の対戦形式の一つ。目の前にいるプレイヤーに直接バトルを挑むもので、待ち時間も時間制限も一切ない。例え見知らぬ相手でもスマホのカメラを通すとアイコンがオーバーラップして表示されるので、Dゲームプレイヤーの判別は容易である(ハイドクロークを使用中の場合は不可能)。なお血盟同士でも同様にバトルする事が可能であり、この場合はクラン戦・クランマッチ等と呼称される。開始されるとプレイヤーの周囲数百mの人間は意識を奪われるか強制退去させられるが、スタート地点から遠く離れれば一般人との接触は可能。これはエリアが限定されない事により退去が間に合わないためで、そうなるとどうしても少なからず目撃者が出る事になる。ただそれでも確定的な証拠が残らないよう、監視カメラの映像などは当該時間分のみ消去される。また緊急通報を含め通信を妨害するシステムも備わっており、外部との連絡は一切できない。

遠見 #65〜

 遠視と予知能力を併せ持つ、感覚拡張系の超人級荒神力。視た人物の凡その強さを感じ取れるほか、識希流に似た特徴もあるようで運命の転換点となる人間を識別できる。また未来予知(荒神力が絡む時に機能する事が多い)すらも可能で、それが外れた事は一度も無い。使い手は敢えて目を閉じる事で能力が冴え渡るようであり、少なくとも日常生活において視覚障碍者のような不自由は一切無い。

王 #〜

 上級分体たちが尊崇する、文字通りグリードの頂点に立つ存在。その正体は茂雄であり、上級分体たちはかつて彼から世界を知るための知恵と拠って立つ愛情を貰ったという。上級分体たちの行動は全て、茂雄に受けた恩を少しでも返したいという想いから来ている。

オウゴンイナリ #??〜

 激走して大穴をブチ開けた事がある、ブービー人気の一番である競走馬。過去に戻ったリュージが全財産を注ぎ込んだ際、飛んでいた蝶に気を取られた馬が内ラチへ暴走、騎手も落馬して失格となった。

王選の一族 #105〜

 世界枝の管理者に相応しい人物、「王」を選定する一族。朧はこの一族の末裔であり、そのために至道を補佐している。

オリーブツリー #33〜

 ソロプレイヤーがクラン機能を使うためだけに作られた、互助会としての血盟。判明しているメンバーは天笠のみで、当然ながら仲間意識などは皆無。

上級分体(ガーズ) #93〜

 グリードDの中でも、人の姿だけでなく異能まで使いこなす上位個体。人間の脳から情報を読み取るだけでなく、人間をグリード化させる事も可能。簡単には再構成できない高機能端末であり、他の下位個体と違って明確な死が存在する(ウィッチはこれを高機能化・個性化の弊害と捉えている)。彼らは王から受けた大恩に報いるべく王を守る存在であり、王のために命を捧げる覚悟を常に持っている。その正体は白金の実験により、Dゲームによる異能を与えられた動物たち。

カイギュウ #42〜

 日本邑のある島の周辺海域を包囲している、巨大な体を持つ海洋哺乳類型の怪物。外界から島にドウメを運んできた存在で、ドウメと同様に人を喰う。ドウメから人間を餌として投げ与えられる描写があり、一種の共生関係にある模様。経緯は不明だが一体米軍に捕獲されており、サンプルD2としてAGEラボが解析した結果ザトウクジラの近縁種と判明した。

海賊王との決闘ゲーム #61〜

 至道と菊理が示し合わせて開催の運びとなった、二世界協同の特別イベント。世界線Oの者たち100人と世界線Nの者たち100人(Dゲームプレイヤー)で海賊側と海兵側のチームに分かれ(どちらがどちらになるかはゲームスタート直前に至道がコイントスを行い、世界線Nの方が海兵側となった)、太平洋上に浮かぶ豪華客船クイーン・フィアナ2号を舞台に宝物庫の鍵を奪い合う。といっても戦いはある意味コミュニケーション手段の一つに過ぎず、本来の目的は異なる世界線との遺伝的・文化的な情報交換である。船内及び上空50mまでを含む立法空間がゲームエリアで、エリア外に3分以上離脱したプレイヤーは失格処分となる。海賊側は開始と同時に飛行船と5つの魔法の鍵を与えられ、同じく5つある宝物庫の扉(宙に浮く正八面体の中にある鍵穴で、ブリッジ、機関室、カジノルーム、図書室、プラネタリウムに存在する)を開ければ1勝利点を獲得、合計で3勝利点を獲得すれば勝利。魔法の鍵はどの宝物庫の扉でも開けられるが、一度使うと無くなってしまう(ただし破壊は不可能)。逆に海兵側は5つの宝物庫を守り抜くのがメインとなり、24時間以内に海賊側が勝利条件を満たせなければ勝利。また海賊側にも守るべき宝物庫が飛行船内に1つ存在するので、海賊側から鍵を奪いその宝物庫の扉を開けた場合も海兵側の勝利となる。ゲーム終了後は勝敗に関係なく生存者全員に1万ポイントが与えられるが、プレイヤーチームが敗北していた場合は、ポイントは失われないものの全員が勝利者の捕虜にされる。なおゲーム中に同一チームメンバーを殺傷すると、マイナス千ポイントのペナルティーが科せられる(通常のバトルのルールも適用されるので、プラスの方が多ければメリットはある)。イベントの参加者に限りスマホによる通話が可能なほか、このイベント限定アプリとしてイベントホーム・マップ・イベントショップ・グループ・グループ通話等も用意されている。ちなみにイベントショップで入手できる限定アイテムは、長ドス:1ポイント、拳銃:2ポイント、拳銃弾100発:1ポイント、ショットガン:3ポイント、土嚢100袋:1ポイント、ライフル弾100発:1ポイント、破片型手榴弾6個:1ポイント、フラッシュバン:1ポイント、C4爆薬と遠隔信管セット:1ポイント。ハンティングゲームと違って重火器が含まれておらず、これは至道が忌避したものと思われる。

カズト #7〜

 大手外食産業系企業が経営している、洋食ファミリーレストランチェーン店。朱歌が要を呼び出して食事を楽しんだほか、宝探しゲームではエイスが無人の店舗で無銭飲食していた。

開かずの氷室(カストルライト) #15〜

 水を氷に相転移させる事ができる、念動系の超人級異能。枯れずの水瓶と併用すれば防御用に無数の氷柱を作ったり、コンクリートにも匹敵する分厚い氷壁を築いたりできる。また水をかけた程度では消えない化学反応による炎を、氷の低温で燃焼反応を抑えて消火するなど応用も効く。なお異能の特性上、あまり素早い動作はできない。

風蓑 #68〜

 体の一部や全身に鎧代わりの風を纏う、念動系の超人級荒神力。銃弾や複数の手榴弾の爆風を至近距離でも風圧で防ぎきるほか、拳に風を纏わせて強烈な一撃を放つこともできる。また応用技として、複数のクナイなどの飛び道具に風を纏わせ、爆発的な推進力を与えて多数の敵を切り刻む風礫がある。

ガチャ #4〜

 Dゲームにおいて、1ポイントにつき1つランダムで武器を貰える機能。ルール上ではクラスD3に上がると開放されるものだが、開始時に貰える30ポイントで即クラスが上がるので実質的にはすぐに使える。当たったアイテムは瞬時に転送され、konozawa.comの箱に入って参加者の手元に届く。ちなみに銃器(グロッグやベルギー製スカー等)はレア以上のアイテムであり、出現率は8%程度。ほとんどの場合はハリセン・竹刀・バット・タライ等、武器というには微妙な物が出る場合がほとんど。後にバージョンアップされ初回10連が全員無料サービスとされたが、その辺のスーパーで包丁でも買った方がマシという酷さだった。

金平保険組合 #4〜

 金平が盟主を務めている、プレイヤーを対象に保険業を営んでいる株式会社の血盟。メンバーはサイトウリュウイチ、ヤマウチギイチ他多数。会社と言っても実際には金平のワンマン血盟であり、社員と言える正規メンバーは存在しない。メンバーには月額15万円の保険料を振り込ませており、きちんと支払われている間はそのメンバーの安全を保証する。ただし保険料が高すぎるとして不満を持つメンバーも多く、Dゲーム禁止令が発動されてからは脱退する者が相次いでいるらしい。ハンティングゲームにおいては北方補給ポイントを独占し、新規メンバー(過去に脱退したメンバーも含む)を迎え入れて大勢での協力体制を作り上げた。しかし補給ポイントはドウメに襲われて壊滅、迎え入れたメンバーの多くも死亡してしまう。そこで強敵であるドウメやBOSSを仕留めるよりも、先住民を百人殺してクリアするという金平の計画成就を目指す事になった。改めてメンバーを募集し100人を超えた辺りで、日本邑襲撃計画を発動する。

上浦賀駅 #2〜

 要がカトウに電車内で襲われた時、咄嗟に降りた鉄道駅。

上浦賀駅東口交番 #2〜

 上浦賀駅東口付近にある、浦賀警察署管轄の交番。寺田が勤務している。

上浦賀駅東口パーキング #2〜

 日本駐車場システム株式会社が管理している、100円/30分で24時間利用可能な駐車場。長時間利用で割引されるようになっていて、最初の12時間は千円、24時間までで1200円、後は24時間ごとに1200円ずつ加算されていく。カトウに追われる要が逃げ込んだ。

仮面男(カメレオンマン) #小説・2〜

 顔立ちそのものを変化させることができる、身体変化系の獣級異能。

川仲町 #2〜

 国道17号線沿いにあると思われる、要が住んでいる町。上浦賀駅から割と近い距離にある模様。

観戦モード #30〜

 Dゲームにおいて、プレイヤーが他者のバトルを観戦できる機能。至道が制御していると思われるドローンが目立たないところに配置され、リアルタイムで映像が配信される。通常のバトルに限らず特別イベントも観戦できるが、音声までは拾われない。

磐根の王(キングオブクラッグ) #91〜

 岩石を自在に操作できる、念動系の王級異能。地面から無数の岩の刃を隆起させて同時多発攻撃を行ったり、岩の盾を生成して身を守ったりできる。

荊棘の女王(クイーンオブソーン) #1〜

 あらゆる紐状の構造体を自在に操る、念動系の王級異能。操れるものは髪の毛・鎖・ワイヤーと実に幅広く、更に振り回すだけでなく微細な振動を与え続けることもできる。例えばワイヤーに高速振動を与え続けると超強力な電動糸ノコギリと化し、人体をも容易く切断できるようになる。ただ高速振動を与える事と鞭のように操作する事を同時にはできないので、高速振動は建物などにワイヤーを固定できる室内でないと使用は難しい。ほかにも強力な回転を加えてドリルにしたり、敵を拘束して締め上げたり、応急の止血処置を施したりと応用範囲は多岐に亘る(奥の手も存在するようだが詳細は不明)。ただ飛び道具を持った相手に背後を突かれると弱く、死角からの遠隔攻撃にも相性が悪い。ちなみに紐は元々何かを結んで繋ぐためのものであり、この異能を使いこなす事にはそれに関連する意味があるらしい。

クイーン・フィアナ2号 #62〜

 海賊王との決闘ゲームの舞台にされた、イギリス船籍の定員4千名にもなる大型豪華客船。2年ほど前に運営会社が売却した後に3度転売され、アメリカのデラウェア州にあるペーパーカンパニーが所有していることになっている。内部は大きく13の階層に分かれていて、船の前方・中央・後方にそれぞれ階段とエレベーターがあり、客船として人の流れが滞らないように工夫されている。上部のフロアはほぼ客室で窓から容易に出入りできるが、フロア3と4を繋ぐ階段より下には船外に繋がる出入り口は無い。船内設備は一般的な客室、カジノルーム、レストラン、一等客室、ロビー、デッキ、ブリッジ、機関室、図書室、プラネタリウム、劇場が確認されている。

鎖使い #77〜

 鎖を自在に操る事ができる、念動系の超人級荒神力。

くちなわ会 #35〜

 セイゲンが盟主を務める、同名の新興宗教団体を母体とする巨大血盟。メンバーはノリエ、タカミヤ他総勢5万人。元はセイゲンが起こす奇跡を喧伝して大きくなった団体であり、その奇跡には異能によるものの他にも大地震や株価を予言した神託も含まれており、企業経営者の信者もかなりの数がいる。DゲームのGMをくちなわ様と呼称して信仰の対象とし、Dゲームを神聖な儀式と解釈している。勝者の魂はより強く磨かれ、敗者の魂はくちなわ様の元に送られて、お仕えする名誉を賜り永遠の幸福を得るとされている。故に彼らにとってゲームにおける殺しは救済と同義であり、プレイヤーの死体の転送はくちなわ様の元への旅立ちと捉えている。ドウメに殺された者の死体が転送されなかった際は、ドウメという悪魔に魂が汚されくちなわ様に仕える資格を失ったからだとされた。薬物とある種の儀式で精神の方向をある程度揃え、そのタイミングで異能を覚醒させることで、幹部のみならず信者全員が同じ異能に目覚めている(ただしこの方法で目覚める異能は、どうしても威力が弱まってしまう)。5年後にはグリードから一般人を守る巨大難民キャンプを異能により東京近郊に形成、大勢の避難民が彼らに命を救われている。キャンプ内では日本円など何の役にも立たないので、一票で一食分の食料と引き替えられる配給票が仮の通貨として流通している。燃料や食料は定期便で圏外村から送ってもらい、こちらは代わりに発掘品や人を送る事で、何とか持ちつ持たれつの関係を維持できている。名古屋方面への定期便も存在はするが、グリードの勢力圏である東海道は危険すぎるので入る事ができず、浜松辺りまでが限界。なお関西からの難民も存在しているが、こちらは東海道よりはリスクの低い(それでも危険度が高い事に変わりはないが)中山道を経由してやってくる。

グッドコンタクト #2〜

 コンタクトレンズの会社と思われるが、詳細は不明。上浦賀駅構内でティッシュが配られている。

クラス #7〜

 Dゲームにおける、全プレイヤーの獲得ポイント数によるランキング。多い方から順にA〜Dの4段階あり、Aは累計1万〜99999、Bは累計千〜9999、Cは累計100〜999、Dは累計0〜99となっている。それぞれのランクにおいても更に4段階に分けられており、例えばAクラスならA1〜A4となっている(A1は6万〜99999、A2は3万〜59999、A3は2万〜29999、A4は1万〜19999、B1は6千〜9999、B2は3千〜5999、B3は2千〜2999、B4は千〜1999、C1は600〜999、C2は300〜599、C3は200〜299、C4は100〜199、D1は50〜99、D2は30〜49、D3は10〜29、D4は0〜9)。ランクが上がっていくごとに様々なアプリ機能が解除・開放され、月一で支給される生存報酬ポイント数も増えていく(Aランカーは60、Bランカーは12、Cランカーは3、Dランカーは1)。またバトルで奪える勝利ポイントも、相手のランクが上であればあるほど多くなる(Aランカーは600、Bランカーは120、Cランカーは30、Dランカーは10)。ただし完全勝利した(相手が死亡した)場合は、更に相手のポイントを全て奪う事ができる(残存ポイントが既にゼロの場合は無意味)。ちなみに開放される機能には、ヘルプコール、サーチ、ガチャ、ショップ等がある。またA1ランクまで登り詰めると何かが起こるらしいが、詳細は不明。

クラスマッチバトル #1〜

 Dゲームにおける、プレイヤー同士の対戦形式の一つ。アプリ上でこれを選択すると現在挑戦可能なプレイヤーのリスト(マッチングリスト)が表示され、対戦相手を指定するとどちらかのプレイヤーが相手の近くに転送される。そして規定の待ち時間が過ぎると、時間制限付きでデスマッチバトル開始となる。なお未決着状態で対戦時間終了後も両者が生きていると、ダメージ・技術点・芸術点の総合評価で勝敗が決定する。それに無理に戦わずとも大怪我せずに逃げ切れば、芸術点が大きく加算され大抵は判定勝ちになる。

錬金(クラフトマン) #77〜

 触れた金属を自在に操る事ができる、念動系の超人級荒神力。即席で槍や手斧などの武器を生成できるほか、高速で飛んでくる弾丸を肌に触れた瞬間に変形させ無効化できる。故に刃物や銃の類は基本的には通用しないが、銃を遥かに上回る性能を持つ重火器の類までは対処不能。

血盟(クラン) #1〜

 Dゲームにおいて、プレイヤー同士が集まって立ち上げる一種のチーム。これに所属するとバトルで相互に助け合えたり、特別なクランバトルに参加できたりと、様々な特典の恩恵に与れる。加入するだけなら特に制限は無いが、発起人となるにはB2ランカー以上になる必要がある。盟主(クランリーダー)はメンバーの追放権限を持っているほか、更に特別な特典もあるらしいが詳細は不明。盟主が死ぬと代表権はサブリーダー以下に移るので、即座に同盟が崩壊するという事にはならない。またフラッグゲームへの対処という意味でも拠点を構える場合が多く、安全面も考慮して要塞化し易い鉄筋コンクリートビルがよく選ばれる。当然ながら成り立ちや目的はそれぞれに異なるが、大まかに分類すると三種類に纏められる。まず最も数が多いのが、ゲーム外に強い繋がりを持つ仲間(家族や友人)が立ち上げる血族的なもの。大抵は閉鎖的になるが、それ故に強い結束力を持つ。次に数はさほど多くはないが、ゲームでのメリットを享受するためだけに赤の他人同士が寄り集まった組合的なもの。開放的な上にメンバーへの要求は分担金と軽い協力義務だけなので、規模は3つの中で最も大きい。そして最後に、強い目的を持つプレイヤーが同志を集めて立ち上げる旅団的なもの。カリスマ的リーダーに共鳴したプレイヤーが集まるので、必然的に少数精鋭となり規模は小さくとも強力な集団となる。なお他のチームを傘下にして管理者権限まで得た場合、そのチームの保有ポイント全てと所属メンバーの保有ポイントの半分を自由にできる。加えてクランマッチにも自動的に巻き込まれる事になり、もし負けた場合は傘下チームの方から優先的にポイントが失われる。

クランシェルター #31〜

 恐らくはショップで販売されている、血盟の支配エリア限定のシェルター。通常は血盟メンバーだけに有効だが、他のプレイヤーに開放する事も可能。

クランチャット #35〜

 Dゲームにおいて、血盟メンバー間のみで使用できると思われるチャット機能。

クランフラッグ #31〜

 Dゲームにおいて、設置エリアが血盟の領地である事を示すアイテム。クランメニューから100ポイントで購入できる、30cm程度の金属製の小さな旗である。これを空白エリアのどこかに設置しフラッグゲーム終了まで防衛すれば、そのエリアを自分たちの支配エリアとする事ができる。ゲーム時間内に破壊されると効力が失われるので屋内に設置するのが定石であり、屋外に設置するのは狙ってくれと言っているようなもの。

クランメニュー #小説・P〜

 Dゲームにおける、血盟専用と思われるショップ。

しつこい誘導弾体(グリーディミサイル) #11〜

 あらゆる飛翔体の軌道を操る、念動系の超人級異能。弓矢に代表される飛び道具の命中率を100%にできる。

混沌の鼠(グリード) #67〜

 食った人間に化ける能力を持つ、未来の世界線Nから来た怪物群。白金は完全なる情報生命体と捉えていたが、実際は二つの異能(融解する世界と渦動輪の王)が組み合わさった事による偶然の産物。本来は数多の可能性の一つに過ぎず、発生率が一定を超えると(神はシステムのイレギュラーと捉えている)未来から過去への干渉が始まり実在化する。仲間同士が網目型ネットワークで結ばれており、全ての個体が結節点と言える。日本では東京・大阪・名古屋を主な勢力圏としている。

グリード・犬(仮) #83〜

 野犬のような姿をしている、犬型のグリード。素早い上に姿勢が低い分、銃では倒し難いと見られる。

グリードS #67〜

 小さめの熊かクズリのような外見をした、凶暴且つ肉食性のグリード。上級分体からは下級端末などと呼ばれているが、非常に頑丈で拳銃や装甲車の突撃程度では死なない。ただセミオートの脳天狙撃や、凍結状態の破壊などで仕留めることは十分に可能。グリードLLを呼び寄せる性質があるが、知性は低く縄張りを守る程度の行動パターンが確認される程度。

グリードLL #69〜

 単眼のマンモスのような外見をした、八階建てのビルに迫るほどの巨体を持つグリード。鼻から強力な酸を噴出して暴れ回るが、知性は低く縄張りを守る程度の行動パターンが確認される程度。

グリードM #83〜

 ゴリラ並みの肉体を持つ、猿型のグリード。一際大きい体格の個体をボスとして、集団で行動する性質があるものと思われる。それなりの知性も備わっているようで、特にグリードSを率いる場合は目的の明瞭な襲撃行動を取る。

グリードD #73〜

 人間と変わらない知性を持ち、人間に成り代わるグリード。Dはドッペルゲンガーを指す。彼らが人間社会に溶け込み暗躍した事で渋谷奪還作戦は失敗、世界中を混沌の渦に叩き込んだ。彼らは捕らえられたことを自覚すると、躊躇なく自殺(自壊)して死亡し情報を売り渡す事は決して無い。

グリード・虫(仮) #82〜

 偵察を生業とする飛行型で、巨大なトンボ型やカブトムシ型のグリード。他の個体よりも高いネットワーク能力を持ち、より広域を繋ぐ能力がある。そして視界はそのまま世界間結節点に繋がっていると思われるので、それによって転送座標が特定されグリードが転送されてくる。なお実質的には無限に転送可能らしいが、単位時間当たりの転送量には限度がある。

陽神光槍(ゲイ・アッサル) #56〜

 ある程度波長の長いものに限られるが、電磁波を操る事ができる念動系の神話級異能。収束させれば人体を焼き尽くすくらいは容易なほか、レーザーのごとく強力な熱線を放出する事もできる。ただこの異能が使用されている周辺では、多量のノイズが撒き散らされて通信などの類は一切できない。

家守の業(ゲッコーカルマン) #18〜

 ヤモリのように壁や天井に貼り付くことができる、身体変化系の獣級異能。気配を隠す事もできるようで、奇襲に最適。

ケルベロス #18〜

 イッタが盟主を務めている、兄妹3人で組んでいる血盟。メンバーはツグト、ミーコ。宝探しゲームにおいて最後に出現したダイヤモンドのリングを狙うも、イヌカイとその先輩に失神させられた。後に経緯は不明だがAGEラボに協力する約束を交わしており、CIAの要請で来日したマリアを歓迎している。5年後にはサンセットレーベンズと同じく、くちなわ会の難民キャンプで傭兵稼業を請け負っている。

圏外村 #52〜

 日本政府が東北の山間部に用意した、Dゲームプレイヤーの保護施設。廃村を改装した集落で、警察が保護したプレイヤーを住まわせている。家族や親類縁者のゲームに巻き込まれた家族、ポイントが少なくなり慌てて警察に駆け込んだお調子者、Dゲームが蔓延した小学校の子供たちといった、様々な事情を抱えた人々が慎ましく暮らしている。携帯電話会社に依頼して地域一帯の電波的封鎖を行い、ランクバトルからは完全に隔離されているが、エンカウントバトルはさすがに防げない。その影響でテレビは基本見られないが、衛星放送くらいなら入るとのこと。物資の搬入は月に一度と決まっているほか、一部の許可車両以外は村への立ち入りを禁じており、これによって見慣れない車を無条件で排除できるようになっている。なお集落の全ての建物には、用心のため特注の防弾ガラスが使われている。日本邑民はここに移住する事となり、農作や狩猟で徐々に自給自足を目指していく形となる。5年後も村は健在で元の住民のほとんどは無事であり、サンセットレーベンズと政府が合同で作り上げた大規模キャンプになっている。今や正確な人口が把握できないほどになっていて、山向こうの第三キャンプまで含めると10万人を超えるという。周囲にはナユタが異能を利用して張り巡らせた警報網(結界)と、そのすぐ内側に電流フェンス(警報発令時には熊でも死ぬレベルまで電圧が上げられる)が存在する。グリードによって世界が壊滅的被害を受けた中、近郊にあるダムのおかげで電力事情は良い。くちなわ会の難民キャンプとは列車の定期便(1日に付き2便ほど)で繋がっており、発掘品や人を受け入れる代わりに燃料や食料を送っている。

権利取り #小説・3〜

 フラッグゲームにおいて、フラッグ設置の優先権を取る事を意味するスラング。エリアの支配権は最も早くフラッグを設置した血盟に与えられるが、それを折った血盟には10分間の優先設置権が与えられる。それは自分たちのフラッグを自分たちで折った場合にも適用されるので、守りに適した箇所へ再設置するために敢えて実行する場合もある。

皇室護衛官 #75〜

 世界線Oの日本において、近衛軍で長らく空席になっていた役職。皇主の直臣として傍に仕え、いかなる時も皇主を守る最重要職である。菊理が要と朱歌を気に入り、功四級金鵄勲章の授与と共に二人をこれに任命した。

荒神力 #68〜

 日本では皇主より授けられる神威とされている、世界線Oにおける異能の呼称。荒神使いは全員皇族の管理下とされ、必ず監視が付けられる。希少故に人材としての価値は非常に高く、少なくとも近衛軍か海軍の情報部に入れば厚遇(最低でも大尉以上)は間違いない。天へと伸ばした決して届かぬ手であると、皇族の中では認識されている。なお存在自体は民間人にも広く知られている(販売されている小説などにも普通に出てくる)が、研究書や教科書のようなものは一切存在しない。ちなみに大ロシア共和国にも使い手は存在し、そちらではエクセンと呼称されている。

皇都国際商事 #103〜

 世界線Oで龍が新たに立ち上げた商事会社。創業時の社員はロック、シャオ、キラービー、ワッツ、ターニャ。

皇都新報 #74〜

 皇都で配給されている新聞。日本語ではあるものの文語体なので、世界線Nの現代日本人には些か読み辛い。

黒龍会 #23〜

 10年前のウラジオストクで、ダンジョウが所属していたマフィアと揉めていたチャイニーズマフィア。雪蘭を兇手として雇いダンジョウのボスを暗殺したが、それがダンジョウと雪蘭の出会いとなった。

御霊憑依 #88〜

 霊抜けの裏とも呼ばれる、抜魂により肉体を抜け出た魂を別の肉体に入れる技法。他人の魂を自分の肉体に入れるには特殊な才能が必要だが、自分自身の魂を過去の自分に入れる程度なら基本的には誰にでもできる。ただ今の肉体と魂のギャップが大きいと失敗率が高まるので、安全なのは一年以内、ギリギリでも三年以内が限界。それにあまり長時間憑依していると、魂が過去の自分と完全に同化して消滅してしまう危険がある。

サーチ #2〜

 Dゲームで行われるバトルにおいて、1ポイント消費して味方や対戦相手の居場所を探る機能。使用するとスマホ上のマップにレーダー波のような波紋が広がっていき、半径500m以内にプレイヤーがいれば反応を示す。ただこの機能を誤魔化すアイテムも存在するので、頭から信じ込むのは危険。ちなみに自分の血盟のメンバーやフレンドに限り、この機能を使わずとも常にマップに位置が表示され続ける。

企鵝眼(サードアイ) #37〜

 探索対象の位置を感じ取り視点を自由に動かして探す、感覚拡張系の獣級異能。当初は有効射程がせいぜい半径50mの円に過ぎず、はっきりと姿形を思い出せる具体的な対象でないと探せなかった。つまるところ水場や敵といった曖昧な概念では位置を感じ取れず、飛べない鳥である企鵝と同じくほぼ役に立たない能力と思われていたのである。しかし実際の有効射程は半径2kmを超える球状で、かなりの広範囲を探れる非常に希少且つ有用な能力である。発動中は完全に無防備になってしまう弱点があるが、熟練すれば発動中でも近距離に限り普段通りの行動は可能。また能力者自身から情報を送ることはできないが、射程内の人物からのメッセージ等は伝わるので簡単な通信役をこなす事もできる。

最凶進化同好会 #52〜

 白金が顧問となって立ち上げた同好会で、将来有望なプレイヤーを探すための血盟。メンバーはオオサコ、茂雄、リキヤを含む12名。血盟会費として毎月10万円(1ポイント)をオオサコがメンバーから搾取し、白金に献上している。白金が姿を消した後はオオサコが盟主を引き継いだ。

西京パンデミックス #1〜

 要たちが住んでいる地域の地元プロ球団。マスコットはバンダ君。

西郷組 #34〜

 西郷が盟主を務めている暴力団で、大阪を本拠地にしている血盟。メンバーはアリサ他多数。関西圏では名の知れた有力血盟であり、要が相互不可侵を軸にした協力関係を結ぶために単身出向いた。返事は一旦保留となったが、ハンティングゲームで協力し合ったことを機にサンセットレーベンズとの同盟を締結する。ちなみに事務所近くには、西郷が毎日綺麗に掃除しているお地蔵様がある。

渦動輪の王(ザ・スピナー) #52〜

 手で触れた物を回転させる、回転に特化した念動系の王級異能。当初はペン回しくらいしかできないと思われていたが、実際は非常に強力で熟練すればグリードLLのような巨体でも捻り殺す事ができる。他にも自身を回転させて遠心力による強力な攻撃を行う、空気中に強い遠心力を作り出して空気圧で相手を吹き飛ばす、高速回転させ貫通力を増した石を投擲する、回転力を利用した移動速度アップといった応用も効く。ただ渦の力は巨視的に見れば安定した円運動だが、微視的に見ると力を失い崩壊するまで巨大化し続ける不安定な存在であり、際限なく成長し続ける代わりにいずれ自滅する危険性を孕んでいる。

サンセットレーベンズ #24〜

 要が盟主を務めている、朱歌の希望に応じる形で結成された血盟。結成時のメンバーは朱歌、レイン、隆二、スイの4人(ソータも含めれば5人)だったが、後に雪蘭、士明、オージ、イヌカイ、朧と少しずつ増えていく。結成後すぐにダンジョウに同盟を持ち掛け、ダンジョウ拳闘倶楽部との同盟締結に成功した。エイスを壊滅させた後は渋谷エリア(渋谷駅を中心に、南北に延びる鉄道と東西に延びる首都高で区切られた4つのエリア)全てをフラッグゲームで乗っ取って拠点とし、朱歌の個人資産と血盟ポイントで購入したビル(後にレーベンズビルと呼称)を本拠地とする。そして日本のプレイヤー全員にその旨を告知し、Dゲーム禁止令を宣言した。Dゲームに起因する悲劇をできる限り減らすため、Dゲームのクリアを第一の方針としており、レインが推測したクリア条件(クラスA1プレイヤーの出現)を達成すべく行動を開始する。ハンティングゲーム後はGMの正体を突き止め、直接Dゲームを終了させる方向に軌道修正した。海賊王との決闘ゲームで主力メンバーがいない間にシブヤハンティングゲームが開催され、グリードLLに襲われた事でレーベンズビルは破棄せざるを得なくなる。5年後にはくちなわ会が作った巨大キャンプに身を寄せており、6階建ての小規模なビルを新たな本拠地として、防衛とグリードを判別する検疫を請け負う傭兵稼業を請け負っている。他にも傭兵稼業を行っている者たちはいるものの、戦力としては彼らが最大規模らしい。なお血盟名は夕暮れのカラス達を意味しており(血盟のマークも翼を広げた烏)、レインがいない間にスイが童謡を元に提案したものを、要と隆二が独自のセンスで仕上げた模様。朱歌は「黒くて可愛い」、隆二は「この世で一番タフな鳥」、スイは「家族思いの優しい鳥」と各々理由を挙げている。ちなみに朱歌は、プリティローゼスという名を候補に挙げていた。

王之利剣(ザンテツケン) #42〜

 刀剣の切断力を強化する、念動系の王級異能。その切れ味は刺されても気付かないほどで、接近戦に非常に強い。

焼尽火炎(シアリングブレイズ) #99〜

 対象を焼き尽くす炎を発する、念動系の超人級異能。

シェルター #7〜

 ショップで販売されている、クラスマッチを避けることができるアイテム。値段は1個につき10ポイント。所持していると1週間マッチングリストに名前が載らなくなるが、エンカウントバトルは防げない。Bランク以上のプレイヤーは、これを使って対戦もしくは対戦中継をブロックするのがセオリーになっている。

異能(シギル) #3〜

 Dゲームを始めて蛇に咬まれると、ランダムで身に付く一種の超能力。それは抗うための進化であり、身に付けた瞬間から自然に使えるようになる。西洋のオカルトである印章(シジル)魔術を訛らせて、紫響が命名した。世界枝の管理者はこれを自分の世界の人間に与える力を持つが、その力は有限で無闇に与えすぎると管理者自身の命を縮めることになる。通常はアプリの詳細プロフィール画面に名称が表示されるが、前例がないほどのレア能力だと解析不能でエラー表示になる事も。命名は至道が感覚で行っていると推測されるが、曖昧ながらも一定のルールは存在すると思われる。能力を得るとバーコードに似た特有の模様が咬まれた場所に浮かび上がり、人によっては直後に気絶する事もある。ドイツのラインラント地方で発見された、ネアンデルタール人とホモサピエンスの化石の額にも同じ印があるので、その頃から能力者は存在していた模様。得られる能力の内容については本人の気質や精神のあり方に加え、敵も含めて多くの関わった人々の考えなどが色濃く反映されたものになる。なお一度得た能力は、それがどんなものであれ変更は不可能。レインによって能力の性質から大まかに5系統に分類されており、精神力で直接物質界へ影響を与え物理現象を起こすサイキックなどの念動系、自己の肉体を別の性質や形状へ変化させる身体変化系、相手の精神に直接作用を与える精神操作系、特定の化学物質を生成する化学錬成系、自己の五感や第六感を拡張する感覚拡張系となっている。特に念動系は特化すればするほど、パワーと速度が強まる傾向がある。能力によっては更に細かい分類も可能であり、引き寄せもしくは取り寄せ(アポーツ)やテレポートなどの念動系空間転移類、空間切断などの念動系空間操作類、金属器形成などの念動系特定元素操作類、隠形(ステルス)などの念動系光学操作類、身体武装などの身体変化系武器形成類、偽装(フェイク)などの精神操作系幻影投射類、幻迷路などの化学錬成系有害物質生成類といったものが存在する。また能力の名前からも大凡のランク分けが可能で、神の名を冠した神話級(人数は1%以下、非常に希少な能力)、王や姫など貴族の称号が入る王級(人数は4%以下、強力な念動系が多い)、機能そのものが名前になる超人級(人数は20%以下、個性的な能力が多い)、動物の名を冠する獣級(75%、身体変化系や感覚拡張系が多い)の4種類が存在する。

識希流(シギル) #41〜

 日本邑の巫女衆が有する、夢の中で未来を見通す感覚拡張系の異能。この力は母祖が持っていたものが受け継がれるとされており、夢で見る未来の断片は災いを避け恵みを得るための大きな指針となる。故に受け継いだ者には、特別な教育が施される。ただし自分でコントロールするのは困難で、見えるのは自身に危機が迫った時か、運命の分岐点に差し掛かった時が多い。つまりその後の行動によって未来が激変するタイミングで見えるので、予知や予言ではなく未来の先触れといえる。ただ稀に過去の分岐点を見る事もあるようで、それが何を意味するのかは不明。なおどうやっても変えられない未来であれば、そもそも夢を見ることはない。

渋谷駅 #3〜

 渋谷のほぼ中心点に存在する、4社の路線が乗り入れるターミナル駅。宝探しゲームの中心地でもあり、ラピスラズリ・ペリドット・エメラルド・トパーズのリングはここの座標を示している(緯度35.658517、東経139.701334)。そして宝は南口にある6桁の暗証番号式コインロッカーに隠されており、ダイヤモンドのリングに刻まれている185911はその暗証番号である。なお駅前にあるモヤイ像周辺はかなりの時空特異点になっており、グリードが出現しやすい場所になっている。

シブヤエキ洞 #41〜

 日本邑のある島に存在する、旧地下鉄渋谷駅の遺跡。

渋谷セントラルタワーホテル #8〜

 渋谷に存在する、地上40階の超高層ビルを用いたホテル。レストラン・オフィス・ホテルなどが入っていて、4基のエレベーターと2つの非常階段が設置されている。宝探しゲーム開始の際は25人のプレイヤーがここに転送され、後にエイスも加わって激戦の舞台となる。

シブヤハンティングゲーム #67〜

 海賊王との決闘ゲーム開催中、至道が急遽開催する羽目になった特別イベント。渋谷に現れるグリードを倒すだけのシンプルなゲームではあるが、一般人に被害が出てからの告知となってしまった事もあり、過去のイベントと違って人払いが為されないまま行われた。討伐報酬はグリードS:100ポイント、グリードLL:1万ポイント。しかし次々と転送されてくるグリードに対し、プレイヤーだけではとても手が足りず、警察や自衛隊まで介入する大事になりながらも結局渋谷は壊滅。至道はゲームの中断と渋谷の放棄を決定し、日本政府も一旦手を引かざるを得なかった。一ヶ月後に日米両軍の協働による渋谷奪還作戦が行われるが、それも主にグリードDの暗躍(同士討ち、事故、情報漏洩などの誘発)で失敗。そして軍・官僚・政治家・マスコミと至る所にグリードDが入り込み、社会の混乱と麻痺が世界中に広がっていった。僅か一ヶ月ほどでグリード狩りと称する魔女狩りが横行し、欧州はそれによってほとんど自滅、中国ではグリード狩りを先導していた役人こそがグリードDだったという。幸い日本はグリードDを見分けられる異能使いが多くいた事で、他国よりはまだマシな状況が何とか保たれている。

シミュレーションアース #8〜

 地球の歴史と生物の進化を題材にした、惑星を育てていくPC用シミュレーションゲーム。プレイヤーは神として地球の環境に干渉し、様々な問題や課題を攻略しつつ生物の進化を促していく。進め方によっては人間ではなくクラゲが文明を得て宇宙進出を果たすなど、自由度の高さが人気だったらしい。

シミュレーション仮説 #117〜

 研究者時代の白金が提唱した、世界はシミュレーテッドリアリティであるという考え方。この説を元にすれば、どんな物理法則を超えた力も説明が付けられる。

鮫鮫鮫(シャークバイト) #小説・3〜

 両手を巨大な鮫の頭に変異させる、身体変化系の獣級異能。その膂力は尋常なモノではなく、コンクリートを豆腐のように削り取る。

ジャイロヘッズ #11〜

 宝探しゲームに参加していた血盟。判明しているメンバーは、カヤマを含む3名。盟主を含め4人で朱歌を仕留めようとするが、あっさりと皆殺しにされた。

接着技師(ジャギードサーフェス) #89〜

 金属の摩擦係数を操作できる、念動系の超人級異能。触れていなくても発動できるようで、敵の銃の引き金を固定してしまう事もできる。

朱角 #65〜

 世界線Oの大人の頭に生えている、先端が朱い角。それほど強固というわけではないようで、怪我などで無くした者のために付け角も存在する。

首都圏連続人型器物損壊事件 #3〜

 Dゲームの敗者の死体が転送された際、その場所に残る謎の人型が器物損壊として扱われるようになった事件。当初は首都圏で散発的に起こっていただけで、その都度各所の刑事が追っている形だった。しかし渋谷駅前で行われたモヤイ像防衛ミッションによってモヤイ像とその周辺が損壊した事を受け、一都六県で首都圏合同の大規模捜査本部を設置する運びとなる。だが宝探しゲームで渋谷が多大な損害を被った事で、渋谷爆発テロの捜査本部が発足。そちらに吸収される形で、この事件の捜査本部は解散となった。

招待メール #3〜

 Dゲームのプレイヤーが、一般人をゲームに誘うために送るメール。養殖目的で使用する者が多いものの、ポイントが必要かどうかは不明。尤もDゲームの初期では新規プレイヤー参入ルートはこれのみに限定されており、いわば招待性SNSのような仕組みで運営されていた。ゲームの秘密を守るという意味では都合が良かったが、やがてプレイヤーが異能という既得権の守護を優先するようになり、招待が行われなくなってゲームが停滞する原因となる。そしていつしか規模拡大が図られ、差出人不明のチェーンメールによる招待が増加、再びプレイヤーが増えていくようになる。

情報同期 #93〜

 上級分体が使用する、喋らずに意思疎通を可能とする能力。有効範囲には個体差がある模様。

ショップ #7〜

 Dゲームにおいて、ポイントで様々な買い物ができる機能。ゲーム開始時は使えないが、クラスD1に上がると開放される。

神宮警察署 #3〜

 国道246号線と明治通りの交差点にある、渋谷区南部を管轄とする警察署。首都圏連続人型器物損壊事件における合同捜査本部とされ、田護中たち関係者がここに招集された。

神仙水 #78〜

 飲んだ者の感覚を拡張し、過去・未来・異界の景色などを見せる薬酒。荒神力の修行方法の一つとして、古くから伝わっているという。一時的に視界がぶれて二重写しのようになるが、代わりに非常に正確な認識ができる状態となる。なおこの水を使った行には、必ず年上の同性が付き添う慣習になっている。行を終えると荒神力の本質が見え、扱い方が上達したり能力そのものが強化されたりといった効果が現れる(例えば火神槌の場合、具現化した刀が能力者が失神しても消えなくなった)。

神明決闘 #44〜

 日本邑における古い儀式で、誰かの罪が真偽定からぬ時に執り行われる決闘。罪を問う者と罪を問われた者、双方が神前で戦い命懸けで証を立てる。正しき者には神の加護が与えられ、間違った者には神の鉄槌が下されると信じられている。ただしミノルが長になってからは許されておらず、若い民はほとんど存在を知らない。なおこれを行う際は、証人となる双方の立会人が必要とされている。

人狼ゲーム #86〜

 至道がサンセットレーベンズに依頼した特別招待イベントで、ダーウィンズゲームの最終イベント。人間に紛れ込んだ世界間結節点を探し出し、討伐する事でクリアとなる。しかし後に要が推理し至道も認めたように、世界間結節点は存在自体が疑わしくなったため(後に存在を完全に否定される)、このイベントはクリア不可能だと判明した。

SUPER BIG ONE #35〜

 ハンティングゲームにおけるイベント限定ショップで扱われている、サバイバルキットに入っているモノ。象のイラストが描かれているが、中身の詳細は不明。

明けの海星(スターフィッシュガール) #64〜

 自他問わず肉体を活性化させられる、念動系の獣級異能。身体能力を飛躍的に向上させるだけでなく、切断された腕や折れた頸椎の再生も可能。ただし生体もしくは死後間もない死体にしか効果は無いので、死後時間の経ち過ぎた死者の蘇生はできない。

刺天我(スティンガー) #52〜

 拳の向きに不可視の一撃を放つ、念動系の超人級異能。射程は10m。

隠形(ステルス) #1〜

 自身を透明化できる、念動系光学操作類の超人級異能。全身を衣服で覆う必要があるものの、逃げたり待ち伏せたりするには最適。ただし連続使用できない、速く動くと背景から浮かび上がってしまうといった欠点もある。

石龍(ストーンドラゴン) #51〜

 龍が盟主を務めている、チャイニーズマフィアの血盟。本土からの依頼を受け、香港特別行政区で暗殺を実行した。

韋駄天足(スピードスター) #28〜

 自分の運動速度を数倍にまで加速できる、念動系の超人級異能。ただし肉体の強度に変化は無いので、加速状態で打撃を放つと手足が重大な損傷を受ける。武器を使えば問題は無いが、ナイフなどの軽い武器ならまだしも、重量物は加速が働かなくなるので無意味。また手足に限らず全身を加速させるとなると、難易度が飛躍的に高くなる。

お休みの雲(スリープクラウド) #18〜

 口から猛毒の気体を発生させる、化学錬成系の超人級異能。無味無臭らしく、異変に気付いた時には既に手遅れ。

誠身全日本空手道選手権大会 #28〜

 年に一度、日本武道館で行われている空手の大会。第四十二回の準決勝において、ケイイチが対戦相手を殺してしまう事故が起きている。

世界枝 #78〜

 管理者が一つ一つを受け持ち守護している、無数に枝分かれした世界樹の枝の通称。世界線とも言う。管理者にとって宇宙は未来へと枝を伸ばす樹木であり、各世界はその無数にある枝葉に当たる。ただしタイムパラドックスを起こすような時間改変は実質不可能なので、無数ではあっても無限ではない。至道によれば時空間の連続性を無視する転移が行われた時点で、因果律はとっくに破綻しているとの事である。ある程度伸びた枝は太い幹となって更に分かれ、いわゆる運命の分岐点における選択の結果で際限なく分岐していく。人類誕生以前から存在すると思われる管理者の役割は、担当する枝が健やかに育つよう導く事であり、それが上手くいかないと折れるか枯れるかして人類は滅ぶ。つまり管理者は世界から与えられた異なる世界を観測し繋ぐ能力を使い、世界の停滞を打破して進化を促進するシステムそのものともいえる(至道はこれこそが本来のダーウィンズゲームだと定義している)。また分岐点における無用な枝の切断も管理者の力の一つだが、グリードは至道から強奪したこの力を悪用し世界線Nをループさせる事に成功。気に入らない展開になったら何度でもやり直しできる、正にゲームのような状態に陥ってしまっている。なお二つの枝を行き来するには詳細な転送座標を得る必要があるが、そのためには難しい条件を超えなくてはならない。枝と枝が最接近する時期を見計らい、跳ぶのに最適な地点に移動しつつ、更に必要な力を軽減すべく跳ぶ人間は動く容れ物に纏まっていなければならないのである。ちなみに管理者の能力は適性さえあればいつでも他人に譲渡可能であるほか、空間ごと攻撃を防ぐ盾を生成するなど戦闘にも応用できる。また老化の進行が遅くなる特徴があるものの、不老不死というわけではない。

世界樹 #94〜

 世界枝の大元として、運命の分岐点全ての根源となっている大樹。

世界線N #63〜

 至道が管理・守護している、要たちの住む世界枝。至道は比較的近い位置にある世界線を纏めてN群と呼称しており、135個まで観測済みらしい。

世界線O #63〜

 菊理が管理・守護している世界枝。至道が世界線Nからの相対距離を基準に分類した並行世界の一つで、およそ10万年前に分かれたと推定されている。至道はここと比較的近い位置にある世界枝を纏めてO群と呼称しており、28個まで観測済みらしい。過去に幾度も異界渡りの儀で世界線Nとの交流は行われており、こちらの日本でも世界線Nの日本語が通用する。技術水準は世界線Nでいうところの1800年代に相当するが、1775年に起こるはずの独立戦争が起こっておらず、アメリカ合衆国は誕生していない。故に大英帝国のアジア進出が為されておらず、アジア諸国は比較的独立を保っている。ただ東欧で大きな革命が起こっており、ソビエト連邦を思わせる大ロシア共和国が成立している。世界線Nとは時間の流れが大幅に違っていて、こちらの200年前は世界線Nの約1300年前に相当する(実際に要たちがこちらで四ヶ月余りを過ごす間に、世界線Nでは5年もの時が過ぎていた)。

戦殻 #40〜

 速度に比例した斥力で身を守る、念動系の異能。銃弾を始め飛び道具の類は全て、あらぬ方向へ弾く事ができる。ただし高速移動する軽量物に限られるので、岩のような一定以上の重量物を弾く事はできない。よって軽くて速い矢や銃弾には強いが、重くて鋭い刀や槍等の刃による攻撃には弱い。また例え軽量物であっても、格上の異能による飛び道具は防げない。

仙郷伝説 #86〜

 世界線Oにおける、山奥や深海の異界に人が迷い込む類の伝説。その異界には大抵卓越した荒神力を持つ仙人が住んでおり、迷い込んだ人物は何がしか宝物を持ち帰る事になる。

セントラルネットバンク #4〜

 インターネット銀行の一つと思われるが、詳細は不明。サイトウがカネヒラ保険組合への振り込みに利用している。

ダーウィンズゲーム #1〜

 プロジェクト・プロメテウスの一環で制作された、完全無料のソーシャルゲーム。サーバー本体は太平洋上の孤島にあり、至道は異能で繋げた端末でゲーム全体を管理している。自然発生的にDゲームという通称が広まり、Dはダーウィンとデスのダブルミーニングとなった。羽の生えた蛇が描かれたトップページでSTARTのボタンをクリックすると、スマホの画面から出る蛇に咬まれて異能を与えられ、当人の意志に関係なく強制参加となる。プレイヤーの自由意志でゲームを止める事はできず(自殺は自由)、ゲームから逃れるにはゲームを完全クリアするか、もしくはGMである至道を殺してシステムを破壊するしかない。新人プレイヤーには30ポイントが付与されて自動的にクラスD3となり、1時間後からゲーム開始となる。ハンドルネームやアバターは開始時のフルネームや格好で自動登録されるようだが、初期設定のままでいるのはソロの初心者くらいで、余程の拘りや事情などが無い限り大抵は1ポイント支払って変更するものらしい。その際に他のプレイヤーと名前が被ったとしても、特に変更を要求されることは無い。基本的にはプレイヤー同士で対戦しポイントを奪い合うゲームであり、勝てばポイントが増えて様々な特典や現金(1ポイントに付き10万円、初期はもっと低額だった模様)と交換できるが、負ければ所有ポイントが減る。交換用の現金は毎回違う人物が操られて銀行振り込みを行っており、その資金の受け渡しも暗号通貨や複数のペーパーカンパニーが利用されていて、資金の流れからGMの正体に迫ることは実質不可能。一度始めたバトルは途中でキャンセルする事はできないが、相手に負けを認めさせれば殺さずとも決着は付く。死亡するとゲームオーバーとなり死体は転送される(開始時間は死亡から数十秒〜数分後、なお初期はこのシステムは存在しなかった)が、所有ポイントがマイナスになった場合でも同じくゲームオーバーとなり、強制転送されると同時に死に至る(ポイント全損処置)。転送は幾つもの小さな立方体状の空間を切り取る形になるので、転送後は周囲の構造物に人型の奇怪な痕跡が残る事になるほか、転送時に現れる光の格子は物理的攻撃を一切受け付けない。空間連続性の選択的断絶を原理としており、格子外から力学的に貫く事は不可能である。なおゲームの内容を世間(マスメディアや治安当局など、一般人も含む)に公表する事は固く禁じられており、発覚すると直ちにアカウントが削除され処刑人に殺される。ただし招待メールやヘルプコールは例外のようで、プレイヤー以外の一般人に送っても問題は無い。非合法行為(ゲームに無関係な人間への殺傷行為など)は推奨こそしていないが事実上黙認状態で、ゲーム運営に悪影響が出ない限り至道が介入する事は無い。このゲームは世界中で配信されており、各国サーバーでポイント数による順位付けも行われているが、中心となっているのは日本で上位ランカーも日本人が多く、特にAランカーは今のところ日本以外では誕生していない。他国サーバーへの移籍は可能らしいが、方法や手続きなどの詳細は不明である。ちなみにスマホの操作は登録した本人にしかできないので、盗まれたとしても勝手に何かをされる心配は無いが、スマホを破壊するだけなら容易く行える。よってもし壊されてしまうと告知が来ても知る手立てが無く、種々のアプリもアイテムも使えなくなって圧倒的不利な状況に追い込まれる。なおこのゲームのアプリには非常に強固な防壁が施されており、暗号鍵も頻繁に変更されるので解読は困難を極める。だが実のところアプリはサーバーとの通信結果を表示するだけで、内部処理は何も行われていない。そのサーバー通信の送信先もコロコロ変わる上、意味深にダークウェブにデータ送信したり、日本の首相官邸やNASAのサーバーに何やら送り付けたりと、全く意味不明の動作を続けている。実はゲーム自体がコンピューター上に再現された至道自身のデジタルコピーで、至道が使える能力は当然ゲームにも全て備わっているため、通信は至道の異能によるものでネット接続は一切必要ない。グリードにより世界中が災厄に見舞われた後、5年の間にゲームの機能は次々に停止。ガチャもショップも使えず新規プレイヤーの受付も行われなくなって、実質7年間行われたゲームは事実上の運営停止に陥ってしまっている。

巨人の拳(タイタンフォール) #100〜

 手で触れた個体を自在に変形させる、念動系の異能。離れた地面を陥没させたり、壁面から棘を生やしたりできる。効果範囲は20m程度と目されているが、手以外で触れても発動できるかどうかは不明。

大ロシア共和国 #75〜

 世界線Oにおいて、東欧で起こった革命により興った国。世界線Nのソビエト連邦に似ており、共産党が実権を握っている模様。日本の皇族が独占している荒神力の解放こそ、貧富の差の無い平等な世界を作る方法と宣っている。故に彼らの望む世界革命において日本は重要な地であり、そのためにウラジミールのような党員を送り込んでスパイ活動を行わせている。

タカミノ丘 #44〜

 日本邑から1kmほど離れた場所にある、見晴らしの良い山頂。当初はここで金平保険組合を迎え撃つべく、塹壕を掘ったり邑民に銃の訓練を行ったりしていたが、要が金平の企みに気付いた事で作戦を変更。塹壕における迎撃は囮として西郷一人に任せ、邑民は非戦闘員もろとも全員避難する事になった。

宝探しゲーム #6〜

 渋谷の街に隠された宝(GM直通のスマホ)を見つける、24時間制限の大規模な特別イベント。参加プレイヤーは300名。開始と同時に参加プレイヤーは渋谷の街の各所に強制ランダム転移され、全員がバトルロイヤルモードに入る。街中に配置される7種類のリングを手に入れ、それぞれに刻印された暗号を解いて宝を発見できた者が勝者となる。ゲームはその時点で終了となり、勝者以外はすぐにイベントエリア外に帰還転送され、勝者だけはGMとの通話終了後に帰還転送される。生存プレイヤー全員に生き残りボーナス(恐らくは死亡した参加プレイヤーの人数×1ポイント)と所有リングボーナスが贈られるが、勝者には更にクリアボーナス1万ポイントが贈られる(ただしその半分は勝者のフレンドリストにある参加プレイヤーに分割譲渡)。もし勝者が出ずに制限時間を過ぎた場合は、その時点でリング所有数が3個未満のプレイヤーはゲームオーバーとなり死亡、3個以上持っているプレイヤーはイベントエリア外に帰還転送される。なおイベント中でもガチャやショップは使えるが、サーチや外部との電話(警察無線は対象外)は無効化されるほか、イベントエリア外に出たプレイヤーはゲームオーバーとなる。ただしチャットは通常通り使えるので、参加者以外のプレイヤーを呼び寄せること自体は可能だが、参加者としてカウントされてはいないので終了時の報酬などは一切無いと思われる。

ダミーコフィン #26〜

 恐らくはショップで販売されている、自分を一時的に死んだ事にできる偽装用の課金アイテム。

田村屋 #74〜

 菊理がよくお忍びで立ち寄っている、皇都にある甘味処。クリーム餡蜜が名物で、世界線Oでは珍しい品らしい。

真なる奈落(タルタロス) #61〜

 手から闇のようなものを発生させ触れた物質を消失させる、念動系の神話級異能。触れる部分を細くすれば、対象を自在に切断する事も可能。飛来する銃弾や刀剣すらも難なく消失させられるが、万能ではないようで高温の火球などは無理な様子。

ダンジョウ拳闘倶楽部 #4〜

 ダンジョウが盟主を務めている、新宿を本拠地にしている血盟。メンバーはイヌカイ、イチノセ、スズネ他多数。元々はダンジョウが作った普通のキックボクシングジムであり、プレイヤーはコアメンバーと呼ばれる26人(宝探しゲーム直後時点)だけで、ジムのメンバー全員がプレイヤーというわけではない。Dゲームを安全管理を徹底した賭け試合(血盟内、もしくは友好血盟との間のみで組まれる試合となる)として扱い、独自のノーガンズルールに則る事で興行として確立させている。要が持ちかけたダンジョウとの交渉が上手く運んだことで、サンセットレーベンズと同盟を締結した。なおレーベンズとエイスのクランバトル前に、UROBOROSにクラン戦を仕掛けられているが顛末は不明。エイス壊滅後にレーベンズがDゲーム禁止令を出した際は即座に追随し、クランシェルターの解放にも協力している。最大の商売敵だったトリニティがレーベンズの傘下に入った際、業務提携の提案を受けこれを了承。彼らの興行をトリニティが独占配信する代わりに、ファイトマネー及びトリニティの仲介による多様な対戦相手を得られるようになった。5年後には圏外村に常駐しており、グリード掃討部隊を結成して定期的なグリード狩りを行っていたが、グリードDとの交戦でダンジョウが死亡。盟主はサブリーダーが継いだと思われるが、その後の状況は不明。

曖昧猫姫(チェシャキャット) #60〜

 生物・非生物問わず物体を透過できる、念動系の王級異能。壁や武器を擦り抜けて攻撃を回避したり、人体に手を入れて心臓だけを握り潰したりできる。また敵の触感を一瞬だけ透過して武器を取り落とさせるなど、離れた物質にも効果を及ぼすことができる。ただ強力な異能だけに負担も大きく、連続使用はしばらく動けなくなるほどの疲労を伴う。

ツインヘッドシャーク #小説・1〜

 ワダツミが盟主を務めている、港エリアを本拠地としている血盟。港エリアでは最大の血盟で、小さな雑居ビルを本拠地としている。港エリアの統一を目指しており、それを成すまでの一ヶ月間に限りサンセットレーベンズと不可侵同盟を結ぶ。しかしその直後、ワダツミはフーリに殺され血盟は乗っ取られてしまった。血盟名の由来は、ワダツミの異能から。

Dアラート #67〜

 至道の部屋に設置されている、グリードの襲来を知らせる警報。DはDimensionの略。

Dゲーム禁止令 #31〜

 サンセットレーベンズがエイスを壊滅させた後、全国のプレイヤーに告知した宣言の通称。渋谷における許可なきDゲームの一切を禁じると共に、破った者は盟主である要の名の下に処罰するという内容である。同盟関係にあるダンジョウ拳闘倶楽部もすぐに追随し、更に双方で協力してクランシェルターを一般プレイヤーに解放、関東エリアにおけるDゲームを90%以上も減少させることに成功した。ただその影響により、出稼ぎと養殖が増加してしまう結果となっている。

Dシリーズ #61〜

 米軍が入手した、ドウメやカイギュウのサンプルの総称。

細工師(ティンカー) #66〜

 金属の変形と操作を行える、念動系の超人級異能。階段の封鎖や扉のこじ開け等、建物内での有利な環境作りに最適。ただし使えば使うほど疲労が蓄積されるため、長時間の使用はできない。

出稼ぎ #31〜

 Dゲームにおいて、地元から他エリアへ遠征に出向く行為。サンセットレーベンズがDゲーム禁止令を出してからは、関東圏から遠征に出るプレイヤーが増加した。

デスロト10 #37〜

 ハンティングゲームの開催中、トリニティが客に提供したゲームの一つ。トリニティが注目するプレイヤー10人の、ゲーム中における生死を賭けの対象とする。毎日開催されるので対象の10人も毎日変わり、賭けの締め切りは最初に死者が出た時点か午後3時までとなっている。

鉄鼠 #67〜

 周囲の金属物を自在に操る、念動系の超人級荒神力。範囲内に存在するほぼ全ての武器を操作可能で、例え銃弾でも弾道を操って回避できる。また、金属製の盾に乗る事で高速飛行も可能。

DX豚生ゲーム #34〜

 スイが本拠地ビルの娯楽室に持ち込んだ、双六式のボードゲーム。要はキャラクターを擬人化した豚に置き換えた人生ゲームであり、遊び方はジュニアステージと億万長者ステージのどちらかを選択できる。

豪風拳(テンペスト) #18〜

 強大な空気圧を拳に乗せて放つ、念動系の超人級異能。有効範囲こそ至近距離に限られるものの、触れずとも相手を砕くことができる。またその空気圧で爆風や打撃などから身を守ることもできるので、攻守ともに使い勝手が良い。空気で作った足場を蹴って空中を駆け昇る事も可能だが、体力消費が激しく長時間は無理。

東海道打通作戦 #88〜

 完全にグリードの支配下にある東海道を突破し名古屋を打破する、日本と在日米軍の共同で行う大規模反抗作戦。成功すれば関西との連絡が復活し、グリードに対しても大きな打撃を与えられる。裏で至道がお膳立てした作戦で、至道自身も茂雄を連れて参加する。至道の作戦はグリードの最大拠点である富士山麓周辺を日米両軍に攻撃させ、至道自身がグリードの最大の流入口となっている時空間の歪み(上級分体の言う門を指すと思われる)を封じるというもの。そこでセイゲンは更に至道をも囮にし、上級分体にカウンターを食らわせる作戦を提案、至道もそれを了承し作戦行動に移る。ちなみにこれはセイゲンが元いた世界線でも行われているが、その時は当然ながら至道をも囮にする作戦は存在せず、在日米軍の空爆と自衛隊自走砲部隊の砲撃が入念に行われた後、機甲部隊を先陣とするグリード殲滅部隊が出陣。一方でセイゲン率いる異能使いだけの特殊部隊(メンバーは至道、朧、フーリ、シャロン、レイン他多数)も富士山麓に侵入、グリード・コア打倒と至道による時空歪みの修正を目指していた。当初こそ作戦は順調だったが、巨大地震の発生によって部隊は混乱。地震発生を予期していたのか、そこを狙って出現した上級分体3人(ウィッチ、エミュレーター、タワー)に部隊は全滅させられ、作戦は失敗に終わってしまった。

童子切 #42〜

 日本邑の蔵に納められている、平安時代の刀工・安綱が作った宝刀。ドウメを一体斃した褒美として、リクが佩刀を許された。ちなみに要が士明から渡され具象化できるようになった刀も同じく安綱の作で、この二刀は兄弟刀といえる。

東朝新報 #56〜

 田護中がナユタの依頼で圏外村に持ち込んでいる、恐らくは全国紙の新聞。

ドウメ #34〜

 日本邑のある無人島に棲息している、4mもの体躯を持つゴリラに似た陸上哺乳類型の怪物。至道によればグリードに同化された人類の成れの果てで、高度な知能と人喰いの性質を持つ。顔には複数の目がついており、樹木を簡単にへし折るほどの怪力を誇る上、どの個体も異能・戦殻を自在に操る。なお顔だけでなく上腕や首元にまで多くの目がある女王が存在し、島にいる個体を統率している。日本邑のある世界は彼らに完全に滅ぼされており、日本邑の住民にとっては先祖代々の仇と言える天敵である。当初は島に棲息する個体はいなかったが、カイギュウに乗って島に逃れた人々を追ってきた。よって島にいるのはあくまでも一部に過ぎないが、それでも島にいる個体数はモクレンの推測では5千にもなるという。一ヶ月ほど前に南米コロンビアにも一体出現しており、綾小路が戦闘状況の録画の一部を切り出した写真を入手している。駐留中のアメリカ陸軍が交戦して何とか仕留めることに成功したが、歩兵一個中隊(150人以上)が犠牲になった。その個体(サンプルD1)をAGEラボが解析したところ、99%以上の遺伝子が共通するホモサピエンスの近縁種と判明している。彼らへの対抗手段としては、刀剣類での近接戦や異能を除くと、毒ガスや対人地雷、ナパーム弾や燃料気化爆弾による酸欠などが挙げられる(ただどれも使い勝手が悪すぎるとのこと)。

嘘発見器(トゥルーオアライ) #15〜

 相手が嘘を吐いているかどうかを判別できる、感覚拡張系の超人級異能。判断基準はあくまでも発言者が嘘と認識しているかどうかだけで、それが真実かどうかまでは分からず、曖昧な答えではぐらかされた場合はどうしようもない。更に事実と違っていてもその人物が信じ込んでいれば真と判断され、事実そのものを直接知る事はできない。ちなみに対象が動画や音声のみでも発動はできるが、能力の精度は極端に下がるらしい。戦闘ではほぼ無力だが交渉事などでは非常に有用で、敵意の有無の判断や策略の看破等に大いに役立つ。グリードDを識別できる貴重な異能の一つであり、人に擬態した個体も一目見るだけで正体を看破できる。

ドキン・ホリデー #5〜

 爆安の殿堂というキャッチフレーズで有名な、全国チェーン展開している総合ディスカウントショップ。要が朱歌との待ち合わせ場所へ行く前、ここでフラッシュライトと超強力スタンガンを購入した。

特別イベント #6〜

 Dゲームにおいて、約半年ごとに開催される選抜プレイヤー限定の特別イベント。レインによれば、初めて開催されたのはクラスA4プレイヤーが出現した直後らしい。普段のバトルとは違うルールで行われ、優勝者はGMに1つだけ独自の特権を要求できる(ただし、GMが叶えられる範囲に限られる)。かつて行われた大規模なバトルロイヤルイベントでは、参加者100人以上の中で生き残ったのは一人だけだったらしい。プレイヤーはイベント開始と同時にイベントエリア内に転移させられるが、その時に持ち込める手荷物の大きさには理論上制限が無く、手で持ち上げてさえいれば車でさえ持ち込みが可能。またエリア内にプレイヤー以外の人間がいる場合、イベント開始後間もなく催眠音波が周囲に鳴り響き、全員が強制退去させられ記憶まで改竄される。

トリニティ #11〜

 テミスが盟主を務める血盟にして、同じくテミスが支配人を務める会員制クラブ。メンバーはコンドウ他多数。Dゲームで行われる特別イベントを賭博の対象としており、顧客はプレイヤーだけでなくプレイヤー以外の富裕層にまで広がっている。他の有力な血盟と違って大きな戦力となるプレイヤーはいないが、完全個室のVIPルームには有力代議士や上場企業幹部等もお忍びでやってきており、政財界と深い繋がりを築き上げている。プレイヤーは特に制限なく入場できるようだが、一般人が会員になるには既存会員や招待客の紹介が必要なほか、クラブ内ではドレスコードが規定されている模様。特別イベント中は撮影メンバーをイベントエリアに送り込み、イベントの様子を賭博会場で常時モニターしている。特別イベントの無い時でも通常のバトルを賭博対象にしていたが、Dゲーム禁止令によってそれが全くできなくなり、店は実質閑古鳥状態になってしまう。それにより保有していた政治力が薄れ、更に血盟間の均衡によって保てていた中立性が崩れたため、非常に危うい立場に立たされる事になった。ハンティングゲームでは久々の特別イベントという事で息を吹き返したが、場所が日本邑なのでメンバーを送り込むことはできず、中継は観戦モードによる映像のみとなる。そしてゲーム中に朱歌が提案した賭けにテミスが負けた事で、サンセットレーベンズの傘下となってしまった。

内閣府特殊組織犯罪対策室 #52〜

 Dゲームの脅威を知った藤原首相の肝煎りで造られた、対Dゲームに関して強い権限と予算を持つ組織。綾小路を筆頭に田護中とサカモトが所属しており、名目上はテロ対策となっている。ちなみにセイゲンがいた世界線でも同様の組織があったが、こちらは他でもない至道の思惑で作られている。知らない所で動かれるより適当な情報を与えてコントロールする方がマシであり、グリードの情報を流して事前対策を取らせるためでもあったという。

騎士の栄光(ナイツ・オブ・ラウンド) #47〜

 金属製の武器を操ることに特化した、念動系の王級異能。一定範囲内なら遠隔操作が可能で、自動小銃15丁を一人で操る事もできる。対象への角度や方位などを高精度で制御できるが、視野は限られるので不意打ちや包囲された場合には対処できない。

ニコニコファイナンス #2〜

 スズキが勤めている悪徳金融会社。

日本 #73〜

 世界線Oにおいて、菊理が皇主を務める国。老若男女に関係なく祭儀を執り行う力を持つ者が皇主となるが、政治の実権は世界線Nと同じく首相を頂点とした政府が担っている。保有する国軍は大きく分けて3つの勢力に分かれていて、百年前に皇族で再編された近衛軍、地方士族が掌握する陸軍、大商人が率いる海軍が存在する。なお海軍を商人が率いているのは、そもそもの発祥が海賊と戦うべく交易船を武装したのが始まりであるため。地方士族と皇族の間には主導権争いがあり、大商人は要たち異世界人を利益獲得に利用できると考えている。

日本邑 #34〜

 200年前にドウメから逃れた人々が、無人島に作った集落。といっても現在では、邑以外の島のほとんどがドウメの縄張りと化している。見逃されているのではなく、まだ邑の場所がドウメに知られていないだけに過ぎない。島の周囲はカイギュウに完全包囲されており、島外の世界は既にドウメに滅ぼされた模様。住民は全員で316人で、子供と老人を除く若者は150人ほど。一般人の他には邑の方針を決める長老衆(邑長を含め3名)、識希流で未来を予知する巫女衆、邑の治安を担う侍衆(総数は不明、戦い慣れた者は15名)がいる。島には渋谷駅前にあるはずのモヤイ像、とうの昔に朽ち果てたビル群、新宿にあるはずの歌舞伎町十番街のゲート、シブヤエキ洞、神殿地下の避難所といった遺跡が点在している。アラバキと至道が示し合わせた上で、無人島ごと世界線Nの太平洋上に転送され、ハンティングゲームの舞台とされた。

死者の帝国(ネクロポリス) #80〜

 死体をゾンビとして操る事ができる、念動系の超人級荒神力。どうしても下準備に手間が掛かるのが難点な上、日本のように火葬が根付いている国では難易度が跳ね上がる。

ノーガンズルール #112〜

 ダンジョウ拳闘倶楽部で行われている、賭け試合の公式ルール。異能や武器の使用はアリだが、銃器・刃物・殺傷能力のある爆発物などの使用は禁止。急所攻撃に制限は無いものの、故意の殺傷と見なされた場合は反則負けとなる。なおタッグマッチの際は、ダンジョウを主審とする四人の審判団が合議により審判する。試合の流れを止めないように、有効打の宣告から3秒以内に新たな有効打は宣告されないが、致命打の場合は構わず宣告が為される。ちなみに賭けの投票は、主審による試合開始のコールが行われるまでに行わなければ無効となる。

ノヤマ電気 #38〜

 日本の大企業と思われるが、詳細は不明。社長はトリニティの常連客である。

帰巣本能(バードコンパス) #49〜

 ある程度以上親しい人間の位置を察知する、感覚拡張系の獣級異能。

ハイドクローク #小説・1〜

 ショップで販売されていると思われる、使用中はあらゆる対戦及びサーチを遮断できる有料アイテム。Dゲームのプレイヤーアイコンを完全隠蔽できるので、プレイヤーや血盟の偵察を行う際の必需品である。ただしこれを使用している間は、自分の血盟のメンバーやフレンドのマップにも全く表示されなくなる。

勝者総取り(ハイ・ローラー) #30〜

 ポーカーのオールインのように、バトル開始時に好きなだけ賭けポイントを積み増やせる特権。要が宝探しゲームで優勝した際、至道に提案し了承された。これはサンセットレーベンズの力の象徴となり、ある種の抑止力として機能している。

抜魂 #88〜

 霊抜けや幽体離脱とも呼ばれる、感覚拡張系の超人級荒神力。眠っている間に魂を幽界(異界)に飛ばし、何らかの啓示を得る。任意の世界枝へ到達できるかどうかは想いの強さ次第だが、その世界枝への干渉は不可能。

抜魂の儀 #88〜

抜魂を荒神力ではなく、薬湯や熟練者の補助によって行う儀式。当然ながら長く霊抜けを行うのは危険であり、通常は5分が限界の模様。ただ異界において5分は1日にも1週間にもなり得るので、短すぎるという事は無い。

バトルロイヤルモード #8〜

 Dゲームにおける、プレイヤー同士の対戦形式の一つ。主に特別イベントで実施されるようで、このモード下では直接プレイヤーを殺してもポイントは奪えない。また死んだプレイヤーの所持ポイントは、イベント終了時に生き残りプレイヤー全員に分配される。

摩利支天(ハレーションゴースト) #22〜

 能力者自身の実体を持つ幻影を具象化する、念動系の神話級異能。幻影それぞれが能力者と同じ自我を持って自在に動くことができ、更に幻影がいくら傷ついても能力者への影響は無く、しかも数秒で元通りに再生する。詳細な有効射程は不明だが、複数同時に具象化すると射程が狭まるという弱点がある(3体同時の場合は約1km)。

仮装行列(ハロウィンパレード) #小説・2〜

 空中に様々な動かせる幻影を投影できる、念動系光学操作類の超人級異能。

ハンティングゲーム #33〜

 日本邑がある無人島でドウメのBOSSである女王を仕留める、邑民をも巻き込んで行われる特別イベント。参加プレイヤーは300名。9月26日(日)午前0時開始と同時に参加プレイヤーは日本邑の各所に強制ランダム転移され、場所によってはサバイバルを強いられる事になる。至道にとってはある種の予行演習であり、情報収集の目的もあったという。クリア条件はiPを1万集める事となっており、最初に達成した者が勝者となる。ゲームはその時点で終了となり、勝者を含め全プレイヤーが強制帰還転送される。上位3名には特別な景品が贈呈されるほか、プレイヤーがゲーム中に得たiPは各自のポイントに変換される。一応はプレイヤー全員で協力する事が前提になっているので、もしプレイヤーを殺してしまうと−100iPのペナルティが課せられる(人間で得られる100iPと相殺されて実質±0iPとなる)。とはいえ別に禁止されてはおらず、通常のバトルと同様にDゲームポイントは奪う事ができるので、メリットはあってもデメリットは無い。なおこのイベント限定のショップが開かれており、入手した限定アイテムは自由に使える(長ドス:1ポイント、拳銃:2ポイント、拳銃弾100発:1ポイント、アサルトライフル:5ポイント、ライフル弾100発:1ポイント、ロケットランチャー:5ポイント、破片型手榴弾6個:1ポイント、戦車:5千ポイント、サバイバルキット(拳銃、マッチ、ナイフ、SUPER BIG ONE)、虫除けセット、調味料セット、テント、寝袋)。島の南北二ヶ所には補給ポイントもあり、ある程度の水と食料が確保されている。宝探しゲームの時とは違い、島外との連絡は不可能でクランチャット等も一切使えない。ただ島にいるプレイヤー同士であれば、チャットの類は通常通り使用可能。

強制執行(ピースメイカー) #14〜

 目を合わせた相手の精神を操作できる、精神操作系の超人級異能。自分への攻撃を止めさせたり、危険から安全に逃れたりと身を守るのに最適。交渉事に失敗した際の切り札にもなり得るが、発動を予期された場合は対処法が無い。

熱甲蟲(ヒートバグ) #53〜

 指先で熱を操る、念動系の獣級異能。

薬師恩寵(ヒーリンググレイス) #22〜

 生物の自然治癒力を促進する、念動系の神話級異能。切断された腕を手術無しで結合させられるほどだが、病気や生まれつきの障害などは治せない。それでも致命傷を一瞬で治し、免疫を活性化させて病人の回復力を数十倍に加速できる御業は、正に奇跡と呼ぶに相応しい。生命力の流れを読んである程度の診察もでき、特に呼吸循環器系の診断に優れる。

非常特別税 #74〜

 世界線Oの日本において徴収されている税金。戦争税とも呼ばれているが、詳細は不明。世間の不景気の原因と言われており、国民からの評判は悪い。

火神槌(ヒノカグツチ) #1〜

 自分の識っている器物を自在に生成・具象化できる、念動系の神話級異能。至道をして久し振りの新種と言わしめるほどに希少で、情報次元に限定アクセスして情報を引き出し、物理次元へ実体化させる複合異能と見られている(実は神の世界に繋がっているようで、他者の異能をも使いこなせる可能性を秘めている)。刀工の血筋が発現に関係している可能性があるが、詳細は不明。触れるだけでその器物の構造・成り立ち・使い方といった全てを体得できるので、識った瞬間にその器物の扱いはプロ並みになる。更に熟練すれば単なるオリジナルのコピーではなく、より強靭なモノを生成する事もできる。ただし能力者が構造を理解できないもの、作られた目的がはっきりしないものは生成が難しい。またサイズが大きすぎるもの、携帯電話やスマホのように多目的な道具、器物以外の素材そのものになると著しく効率が落ちる。なお使用の度に疲労と頭痛が酷くなるので、無限に生成する事はできない(訓練によって負担を軽減し生成数を増やす事は可能)ほか、生成時に僅かなタイムロスが出る欠点もある。能力者が意識を失わない限り生成された器物は存在し続けるが(熟練すれば失神状態でも存在させ続ける事は可能)、能力者が戻れと念じれば意図的に消す事もできる。有効限界距離は能力者の周囲約2kmで、それ以上離れると生成した物品は消滅するほか、複数同時に生成すると有効限界距離も狭まってしまう。

臆病兎(ビビッドラビット) #84〜

 相手の精神状態を聞き分けられる、感覚拡張系の獣級異能。グリードDを識別できる、貴重な異能の一つでもある。

太歳の小指(フェイクイモータル) #79〜

 肉体の完全なる変容を可能とする、身体変化系の神話級異能。使いこなすには長い時間と命懸けの修練が必要だが、極めれば全身を好きなように変形させられる(例えば鮫や蛇といった人外への変化、腕を4本に増やすなど)だけでなく、複雑怪奇な内蔵機能の変形までも可能。脳髄を移動させれば頭を吹き飛ばされても死ぬことはないので、ほとんど不死に近い肉体を得られる。腕力と反射神経を強化すれば喧嘩沙汰で後れを取ることは無く、腕を刃物にすれば武器など用意せずとも簡単に人を殺せる。更に顔を変えれば警察の追っ手を逃れるのも容易と、裏社会の仕事には実に有用な異能である。

ForBiz JAPAN #84〜

 世界規模で展開していると思われる経済誌。日本で発行された増刊号で、至道の特集を掲載したことがある。

不可侵条約 #小説・1〜

 Dゲームにおいて血盟同士で結ばれる、ゲームシステム上の列記とした契約。クラン戦や所属メンバー同士の個人戦は全て禁止され、どちらかが契約破棄をした場合は契約時に取り決めた保証金を支払う。ただプレイヤー同士のゲーム外私闘までは禁じられないので、最終的にはやはり互いの信用が重要になる。

不動力 #35〜

 くちなわ会の信者全員が操る、異能・黒山羊の王による念動力。標的の体を操り、捩じり切って殺害する。

破片型手榴弾(フラググレネード) #12〜

 炸裂時に周囲に破片を飛散させる小型爆弾。ショップでダース単位で売られている。

フラッグゲーム #小説・P〜

 Dゲームにおける、血盟同士の対戦形式の一つ。プレイヤーの血盟加入後に解禁される、血盟間で空白エリアの支配権を巡って争う大規模なゲームである。といってもルール自体は至極単純で、設置したクランフラッグをゲーム終了まで守り切れればそのエリアが手に入り、守り切れず破壊されればそのエリアは空白に戻る。要求される負担は大きいが、得られる報酬も非常に大きい。概ね週一回のペースで定期開催されており(偶に間隔が空く事もある)、制限時間は一時間。フラッグ設置や他血盟のフラッグへ攻撃ができるのは制限時間内のみに限られており、設置されたフラッグはゲーム終了と共に効果を保ったまま転送され消失する。そして次回のゲーム開始と同時に、再び転送されてくるのである。なおゲーム中は支配エリア内に敵対血盟が侵入すると、血盟メンバー全員のスマホに緊急アラートが鳴り響く仕様になっているが、あくまでも初期位置だけであり10秒で消えてしまう。ちなみにフラッグの位置は、ゲーム時間内であれば全プレイヤーがマップで簡単に確認できる。

ブラックロータス #小説・1〜

 カジが盟主を務めている、目黒を本拠地としている新興有力血盟。メンバーは12人。サンセットレーベンズ同様に急成長している血盟で、何故かレーベンズが狙っている渋谷南東エリアを手に入れようとしている。といってもそこに拘っているのはレーベンズ敵対派であり、カジを含む同盟派は敵対派の暴走に手を焼いている。レーベンズとの取引場所でカジはフーリに殺されてしまい、血盟は乗っ取られフーリの手駒となってしまった。目黒中央エリアに存在する、六階建て雑居ビル(一階には喫茶店が入っている)を丸ごと拠点としている。支配エリアは目黒の北エリアと南東エリアで、目黒統一には特に拘ってはいない。

閃光手榴弾(フラッシュバン) #10〜

 炸裂時に爆音と閃光を放ち、突発的な目眩・耳鳴り・難聴を発生させる非致死性閃光発煙筒。逃げ専プレイヤーの必須アイテムであり、ショップでダース単位で売られている。

フレンドチャット #2〜

 Dゲームにおいて、フレンド登録したプレイヤー間で使用できると思われるチャット機能。

プロジェクト・プロメテウス #116〜

 至道と白金がグリードに対抗すべく構築した、世界中の人間に異能を与えるプロジェクト。ダーウィンズゲームはその一環である。なお人間以外の生物には異能を与えられないようセキュリティが施されているが、白金は自身の権限でそれをこっそり外し、実験と称して様々な動物に異能を与えていた。この事がグリードを誕生させるきっかけとなり、白金自身も彼らに協力して暗躍する。

熊の剛腕(ベアマッスル) #53〜

 熊並みの腕力を得られる、身体変化系の獣級異能。

ヘイトベアーズ #小説・P〜

 エイスを壊滅させたサンセットレーベンズと、渋谷エリアを賭けてフラッグゲームで争った血盟。10名から成る大部隊で、サブマシンガンMAC−10(イングラム)で武装していた。

万能とは剛力なり(ヘラクレス) #67〜

 身体に強大な力を宿す、身体変化系の神話級異能。その特性上近接戦に優れており、強化された拳の一撃は戦車の鋼板をも貫く、

虚空の王(ベルゼブブ) #4〜

 空間を自在に操り空間切断や空間転移を行える、念動系空間転移類・空間操作類の王級異能。空間切断の射程は1m弱、空間転移の射程は5m(無理すれば10m)で、双方の力を同時には使えず1テンポ置く必要がある。ただし転移の射程については、本来なら数百mでも不可能ではない模様。また空間転移するとそれまでの速度がキャンセルされる特性があり、もし高所から落下しても無傷で生還することができる。能力の対象はあくまでも自分限定なので、他人を空間転移させることはできないが、奥の手として自分と他人の位置を一瞬で入れ替えることは可能。なお能力の使用回数には制限があるらしく、無限に使い続けることはできない。

ヘルプコール #1〜

 Dゲームにおいて、ポイントを消費して仲間を呼ぶ機能。相手が友達登録されたプレイヤーならメッセージが届き、一般人なら招待メールが届く(通常の招待メールとは文面が違う)。危機に陥った時に助けを呼ぶ目的で使うものだが、ポイントを消費するので気軽には使えない。必要ポイントはランクによって違い、Dランカーなら5ポイントで済むが、Aランカーだと600ポイントも必要になる。

ポイントレース #11〜

 トリニティが特別イベントを賭博対象とする際、客に提供するお馴染みのゲーム。参加プレイヤーの中で誰が優勝するかを賭けるもので、各プレイヤーの順位と取得ポイントが常にモニターに表示される。なおハンティングゲームの際は、時間制限が無く長丁場になると予想されたため、一日毎の獲得ポイントで勝負する形となった(精算は毎日24時に実施)。

爆弾魔(ボマー) #91〜

 爆発に関連する超人級異能と思われるが、詳細は不明。

枯れずの水瓶(ポルクスライト) #15〜

 液体を自在に操作できる、念動系の超人級異能。濡れた服から水分だけを除いて即座に乾かしたり、一定範囲内の水分を感じ取って人数とその位置を的確に把握したりできる。また液体を扱う特性上、化学物質を扱う化学錬成系にとっては天敵と言える能力である。更に構成要素の70%が水である人体への影響力も高く、銃弾の摘出や止血といった救命措置から、脳への血流を減らして立ち眩みを起こさせる、もしくは血流を完全に支配して絶命させるといった攻撃も可能。他にも血流変化を感じ取って異能使用の兆候を察知し、使用者を特定するといった応用も効く(至近距離に限る)。熟練すれば大気中からも水分を抽出できるようになり、周辺に水が無い環境でも力を発揮できる。なお異能の特性上、あまり素早い動作はできない。

常若の国(マグ・メル) #32〜

 体を様々な獣に変化させその力を操る、身体変化系の神話級異能。使用の際は獣耳と尻尾が生えて身体能力が向上するほか、両腕を鋭い鉤爪を持つ獣の腕に変化させたり、感覚器の役目を果たす角も出せる。両腕を羆に変化させると凄まじいパワーを発揮できるが、その分消耗も激しく長期戦には向かない。また様々なフェロモンを合成する事もでき、目印代わりに虫を集めるなど応用範囲は幅広い。

マルチアカウント #小説・2〜

 殺した相手のDゲームアカウントを乗っ取り、複数のアカウントを取り換えて使用できる特権。フーリが幾つか依頼をこなした際、至道から成功報酬として特権を一つ与えると言われ、一晩考えて要求し承認された。これで唯一Dゲームに抱いていた不満点が解消され、フーリの自由度が格段に広がる事となる。

民生派 #95〜

 圏外村近くの自衛隊基地に避難政府を設けているグループに合流しなかった、旧野党系の議員を中心としたテロ組織。民主的統治を要求する政治団体という名目だが、麻薬と売春を資金源にしているクズの集まりに過ぎず、自治を行っているキャンプでよくトラブルを起こしている。

千紫万紅(メグ・メル) #9〜

 植物を自在に操る事ができる、念動系の神話級異能。有効距離が非常に長く罠の設置に適しており、安全地帯から戦闘状況を全て把握しつつ確実に敵を仕留められる。罠には樹木で貫く・蔦で絞める・体内で植物を成長させるといった殺すもののほか、捕縛後に植物の麻薬成分を使い暗示を掛けて操るものもある。ただ暗示については万能ではなく、対象とした人間の欲求に反する命令をすると解けてしまう。硬い植物を何重にも絡めて纏えば銃弾も弾く強固な鎧となり、強靭な植物の力を使えばコンクリートを叩き割るほどの怪力を得られるので、正面きっての肉弾戦でも高い戦闘能力を持つ。なお操るのはあくまでも植物なので、どうしても火を用いる攻撃には弱い。

モヤイ像防衛ミッション #107〜

 グリードの出現を予期した至道が急遽開催した、プレイヤー12人を招待しての特別イベント。7月1日の午前1時から4時までモヤイ像を守り切れば、参加者全員に1000ポイントというゲームだった。しかし出現した複数のグリードSと戦ったプレイヤーは全員が死亡、その痕跡だけが残されて首都圏連続人型器物損壊事件として扱われる事になる。なおこの時に出現したグリードの内、1体だけネズミ型の個体(ジッター)が逃走、白金に接触して暗躍を開始していた。この出来事こそが、グリードの存在を未来で確定させる要因となっている。

門 #98〜

 富士山麓の工場内部に存在する、グリードが転移に利用している時空間の歪み。周辺は既にグリードの世界線と混じり合って不安定になっており、放っておけば世界が滅ぶ。歪み自体は富士山麓以外にも存在するが、至道の見解では富士山麓の歪みが正されれば他の歪みも自然に収束する。

八咫烏 #31〜

 ベクトルを含む運動エネルギー全般を操作できる、念動系の神話級異能。複数の飛来物のベクトルを反転させて撃ち返したり、投げた武器の速度や軌道を自在に操ったりできる。運動の初速を拡大しその状態を維持することで高速移動も可能だが、消耗が大きいようで長時間の使用は無理。また奥の手として自分自身の運動エネルギーを操作し、身体能力を超人レベルにまで引き上げる事もできる。なお、速度域が極端に違う対象の同時操作はできない。

YAMADA #21〜

 静岡県磐田市に本社を置く、オートバイを中心とした輸送用機器製造メーカー。要の原付はここの製品である。

夜々連 #小説・3〜

 千代田エリアを本拠地とする血盟。メンバーは8人。前線で指揮できる強いリーダーがいないので、行動は計算高いが士気は低い。エイス壊滅後は渋谷南東エリアを暫定占拠しており、フラッグゲームでサンセットレーベンズと全面対決になる。ここにもフーリが潜入し信頼を勝ち得ているが、元よりレーベンズと対立していたためか乗っ取りは為されていない模様。

養殖 #31〜

 Dゲームにおいて、一般人を巧妙に騙して参加させ新人狩りを行う行為。

YhoTube #25〜

 アメリカに本社を置くオンライン動画共有プラットフォーム。王が篠塚の指を切断する動画を投稿した。

淀や #76〜

 ウラジミールの協力者が営んでいる、皇都にある料亭。店主はウラジミールが攫おうとした相手の正体を察したようで、暫く会わない方が良いと忠告する。

発雷掌(ライトニングイール) #52〜

 両掌から電撃を発生させる、念動系の獣級異能。単に放電するだけでなく、合掌して閃光を発生させて目晦ましに使ったり、心臓に電気を流して心肺蘇生したりもできる。

世界関数(ラプラス) #12〜

 ある瞬間における全ての物質の位置と運動量を把握し、その情報全てを解析する事で未来を予測できる感覚拡張系の超人級異能。戦闘における防御や回避に非常に有効であると同時に、攻撃では特に狙撃において絶大な効果を発揮する。ただし、空間移動などの知覚できない動きは予測できない。他にも自分の見聞きした過去の情報を全て再検分し、欲しい情報を導き出す内界観測という裏モードも使えるが、自身の脳への負担が大きく長時間の使用は厳禁。あまりにも深く潜り過ぎると奇妙な陶酔感と全能感に逆らえなくなり、二度と意識を取り戻す事の無い廃人と化す。なお潜航する内界のイメージは、蒼く温かい豊かな古代の海となっている。ちなみにこの異能もグリードDを識別できなくはないが、見知った人間に化けている場合に限られる。

運命観測(ラプラス) #101〜

 詳細は不明だが、運命を見て未来を観測できる感覚拡張系の超人級異能。

限定された不滅(リミテッド・エターナル) #18〜

 非常に高い身体能力と治癒能力を得られる、身体変化系の超人級異能。脳や心臓を破壊されてもしばらく昏倒するだけで済むが、限度はあるようであまりに連続で破壊されると保たない模様。治癒能力の応用で、毒物への耐性も生成できる。

劉一族 #24〜

 雪蘭が当主を務めている、代々二千年以上も暗殺稼業を続けてきた一族。永きに渡って歴史の裏に関わってきたという。

リング #8〜

 宝探しゲームにおいて、渋谷の街中に配置される宝の在処を示す鉄の輪。トパーズ、ペリドット、ラピスラズリ、ルビー、サファイア、エメラルド、ダイヤモンドの7種類があり、全て揃えないと宝の正確な在処は分からない。1回目の配布時間にダイヤモンド以外の300個がランダムな位置に出現し、2回目の配布時間にダイヤモンドが1個だけ渋谷の警察署に出現した。異次元カメラで写すと各宝石の嵌まった豪華な腕輪に見え、それによって種類を判別できる。また内側にはそれぞれQRコードに似た模様が刻印されていて、異次元カメラで写すと暗号が浮かび上がる仕様になっている。ゲーム終了時にはポイントと交換する事が可能(トパーズは100ポイント、ペリドットは150ポイント、ラピスラズリは300ポイント、ルビーは500ポイント、サファイアは800ポイント、エメラルドは1200ポイント、ダイヤモンドは2千ポイント)で、もしクリアできなくても大量に持っていればそれだけ多くのポイントを得られる。

基底言語(ルートコード) #117〜

 世界の情報を読み取る事が出来る、感覚拡張系の超人級異能。この異能に目覚めたばかりだと、頭上にその者の名前が浮かんで見えるだけだが(白金は名札(ネームタグ)と呼称していた)、熟練すれば名前のみならず健康状態や素性などあらゆる詳細な情報が浮かび上がる。またネットワークに入りさえすれば情報の書き換えも可能で、情報生命体であるグリードの行動は思い通りに制御できる。

樹海の主(ルール・オブ・ドライアード) #92〜

 植物を自在に操る、念動系の超人級異能。

レーベンズビル #34〜

 エイス撃退後にサンセットレーベンズの本拠地となった、渋谷北西エリアにある鉄筋コンクリート製の高層ビル。地上14階・地下1階から成り立っており、エレベーターは2基存在する。8階の一室はフラッグ設置用のフラッグルームであり、窓は全て防弾ガラスでドアも分厚い金属製になっている。もちろん最終防衛ラインである8階全体も要塞化されており、窓は全て鉄板で塞がれ高圧電流を通したワイヤーが相当数仕掛けられている。レイン専用の情報分析室や隆二が作った娯楽室を始め、各メンバーの私室や会議室など多様な設備が整っている。もちろん食堂も存在し、メンバーが当番制で朝食と夕食を作っている(メンバーの総意により朱歌と雪蘭は除外)。具体的な延床面積等は不明だが、一時的とはいえ2〜4階だけで日本邑民312人を滞在させられるほどの大きさがある。

レッドフォックス #64〜

 ヤコが盟主を務めている血盟。

狼虎 #72〜

 腕を獣化させて怪力を得る、身体変化系の獣級荒神力。

梟の目(ワイズオウル) #84〜

 生体オーラの違いを見分けることができる、感覚拡張系の獣級異能。鍛えれば移動の痕跡や異能発動の兆候まで見破る事ができ、ビルの壁越しでも知覚が可能となる。グリードDを識別できる、貴重な異能の一つでもある。

WcDenald’s #26〜

 アメリカに本社を置くファストフードチェーンストア。系列店の一つをレインとコトリが待ち合わせに使用した。